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590話『攻めの偏重』内容


中央の重圧


十四日目の戦い右翼は早朝から戦い始めていた。
食糧もない中での戦いで、一刻も無駄には出来なかったからである。

王翦の居る中央軍では、秦右翼に援軍を送りたいところであったが、
正面にいる李牧の重圧によってそれを阻止されていた。

だが、王翦はそれもまた李牧も同じ状況であるという。
つまり、勝敗の行方は右翼の結果にかかっているのである。

援軍を送らぬ理由


趙中央軍の李牧の方でも王翦の重圧によって援軍を送れないでいた。
しかし、李牧が趙左翼へ援軍を送らない事によって、趙中央軍の痩せ細りを狙っていた王翦の策を阻止し、
結果として趙左翼の大きな援護をしていたという。

そして、秦右翼は大将亜光と王賁を失い、残るは飛信隊 信のみである。
朱海平原の戦いも趙左翼の勝利によって趙軍の勝利の終わるだろうと李牧は話した。

救援の役目


秦右翼の戦いでは、飛信隊が善戦していたが各所で厳しい戦いを強いられていた。
河了貂は今日の戦いでは極端な攻め偏重でなければならず、
さらに、各所の戦いで死線を超えてもらわないとならないと勝てないと話した。

そして、この戦いを勝つために河了貂は最低限の救援の役割として
騎馬の目線から各隊の限界をよく知る『渕副長』と
歩兵目線でも視野の広い『松左』
に頼んだ。

開戦前、河了貂は二人に、
助けるべきところだけ助けて 助からないと思うところは 最初から助けに行かないで
と伝えた。

河了貂の決意


飛信隊の戦いは正に”肉を切らせて骨を断つ”作戦であった。
被害はあってもギリギリのところで、渕副長や松左が助けに来ていた。

そして、攻めは『飛麃』『楚水騎兵団』『崇原歩兵団』が攻めだけに徹し、
”雷(いかずち)”のような進撃を見せていた。


飛信隊の戦いぶりは玉鳳隊の番陽から見ても異様であった。
これまでの飛信隊であれば仲間を気づかわない戦い方は絶対にしてこなかったからだ。
番陽はそこまでしなければ今回の戦いは勝てぬと感じ、
自らは尭雲軍を飛信隊に近づかせぬよう戦う決意を行った。

飛信隊に対する、趙峩龍は余裕の表情である。
小隊ごとに戦術を使いこなす、趙峩龍軍に対し、守備を捨てるのは愚策であったからだ。


感想


十四日目の戦いにして、王翦が秦右翼に援軍を送らない理由がわかりました。
ただ、本当に趙中央軍から両翼へ援軍を送らせる事で中央を叩く作戦が王翦の策だったのか。
兵力差のあった秦軍の作戦にしては、ちょっと平凡であると言える。

とりあえず、そこは置いておいて
今回の話で嬉しかったのは、渕副長だけでなく、松左が重要な役割を任されていたというところだろう。
初期の飛信隊メンバーが重要な役回りと活躍をしているのは単純に面白い。
それに『飛麃』『楚水騎兵団』『崇原歩兵団』という
これから主になってきそうな隊の名前が出てきて楽しみになってきました。

今回の話で、最後に尾平の隊が危機に陥り、松左が助けにきていますが、
松左も普段見せないような限界を見せた顔をしていますが、
次の話で松左が犠牲になる事はないだろうな!

趙峩龍が言う、守備を捨てるのは致命的だろいうセリフは非常に気になる。
飛信隊は攻めが強いのはわかるけど、守りも捨てた飛信隊がいったいどんな活躍をするのか
来週も楽しみです。


591話予想


後日更新予定