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引用:原泰久 キングダム


キングダム622話で、李牧が龐煖の事を「人の代表」だと言っていました。
人の代表って何?これまでのキングダムの描写から李牧の言葉の意味を考察したいと思います。

龐煖は人の代表?

李牧と龐煖の関係


龐煖が『人の代表』という意味を考える前に、李牧と龐煖の関係を振り返りましょう。
以前書いた記事の方でも少しまとめましたが、李牧と龐煖は今の戦いから約20年前に出会ったと李牧が言っていますので、秦国六大将軍の摎が討たれた年の3年前に、二人は出会ったと予想されます。

紀元前256年 李牧と龐煖が出会う?
紀元前253年 馬陽進攻中、摎が龐煖に討たれる
紀元前244年 馬陽防衛戦で王騎が龐煖に討たれる
紀元前236年 鄴攻めの戦いが始まる


そして、李牧は自身を「答えを導く者」だと龐煖に話しています。
なぜ李牧が「答えを導く者」であるのか、その理由はまだ語られていないのですが、龐煖が素直に李牧に従っているのは何か理由があると考えられます。
また、龐煖は武神と呼ばれると共に、強者を求める「求道者」。
戦場で戦い続けていた李牧の姿に、求めるものがあったのかもしれません。

蚩尤との関係性


私は龐煖の秘密は、これまでの蚩尤の描写を考察してみると分かる気がするのです。
龐煖の力と蚩尤の巫舞(呼吸術)って似ているところがありますよね。
例えば昔、龐煖と羌瘣が戦った時に龐煖はこんな事を言っています。

「相手の動きを読む力は 当然お前だけのものではない」
引用:原泰久 キングダム 14巻 第142話 九年ぶり

龐煖は羌瘣のように舞いながら戦う事はしないものの、相手の動きを読み、攻撃を仕掛ける戦い方は似ている気がします。
他にも、羌族は蚩尤になる後継者の修練のため、時々山から降りて里を襲ったりしていましたが、龐煖のような「求道者」も似たような事をしていましたよね。

「俺の生まれた趙・馬陽の付近には”求道者”とかいう輩の潜み住む山々が連なっていた そしてたまに降りてきて悪さをするのよ 『我武神』などとほざいてな」
引用:原泰久 キングダム 24巻 第251話 燕の将軍

そして、意外にも蚩尤の説明の中で、龐煖にも関係しそうな重要なセリフを見つけました。

剣とは元来 戦いで人を斬るものに非ず
太古の世 剣は天を祭る”神器”の一つとして生まれた
天を畏れる人々 供物と炎の中
神がかりの力を宿す巫女が 天を祭るため舞い続けた
人々はそれを”巫舞”と尊んだ
時が移ろい 天よりも人の力が恐ろしくなる
呪術よりも武力 その一族はやがて
時代の流れとともに闇に消える
だが、その一族は絶えたわけではない
光の差さぬところで
千年もの間 生き続けていた
引用:原泰久 キングダム 9巻 第話 祭

つまり、元々は龐煖も蚩尤の力ではないだろうか。
蚩尤は時代の流れとともに、天よりも人の力が恐ろしくなったという。
千年もの時代の流れの中で、闇に消えた時もあったらしい
その中で、羌族のように”祭”を行って武力を求める一族
龐煖のように自分以外の強者を討っていく事で
最強の武で在り続ける一族へ分かれたのではないだろうか。

龐煖は、他の強者を許さないと言っていました。
その事から、永遠に強者を求め、常に天が畏るる存在
であろうとしているのかもしれない。

人の代表


龐煖は、「人の代表」である。
そう言われてもまったくピンと来ないが、
蚩尤との繋がりを考える事で少し答えが見えた気がする。

龐煖は、求道者であり、答えを求めながら修行をしている存在である。
そして、龐煖が蚩尤と似た存在であるとするのなら
元々は天を畏れ、舞いで天を祭っていた存在だろう。
それが、時の流れと共に、天から人への畏れに変わり
武力を求めるようになった。

蚩尤が武神を堕として戦う者である事に対し、
龐煖が、武神を宿す者なのは、
千年の時代の流れの中で、
一族が分かれ、”巫舞”も変わっていった可能性がある。

龐煖の一族は、常に自身が最強の存在である事、
そして、強者を討つ事が天への供物、
天を祭る事になっていると思われる。
龐煖が、いつの時代も最強で居るという事は、
人の代表」であると言って良いのではないでしょうか。